流れのままに ログ

2010年まではてなダイアリーで書いていたログの保管です。

恐れを知らぬ川上音二郎一座

12月15〜16日 シアタークリエ

何も考えなく面白く楽しく笑って爆笑できるお芝居でした。じーんとする場面もあるんですけれども、3時間半くらいのけっこうな長時間がそうは感じない楽しさでした。


役者さんたちがものすごいのでね、お芝居の内容よりは個人技で魅せてもらったかなーという気もちょっとしますが。私は2回「頑張って」観てきたのですが、2回目の方が役者さんたちの色々なところを見られる余裕が出来てより楽しめた感がありました。実は、という理由がわかって芝居を見るとあーこんな演技していたんだーとかそういうのも見れるところがあったりして。
1回目に見た時は堺さんの講談で始まり人形劇風に始まるところ、ササーっと流れるようにどんどん行ってしまって取り残されてしまって、楽しめたのは後半劇中劇のところかな。「ヴェニスの商人」のお話と音二郎一座のストーリーというか人物の性格的なものが絡み合ってて面白かった。
アバウトな性格で勢いだけで突き進んでしまう音二郎。それを支える貞や与之助やタエさんがどうしてこの人についていくんだろう、と思わせる音二郎像がちょっと弱かったかなー。一座の仲間だった裏切り者や騙されていた人物を情けで切り捨てられない優しさを魅せる場面はあったもののもうちょっと、と思ったのは私がユースケファンだからですかねぇ。
あえて上げるとするとそこが気になったところ。

小林さん演じる閣下のおとぼけなところ、阿南さんの身軽さ、雅人さんの困った顔の笑顔、戸田さんの舞台に立つと緊張して正面を見てしまう顔とか、堺さんの素晴らしい動き、楽しさてんこ盛りだった。2回目に見た時の浅野さんの女形の姿がすごーく客席を沸かせていました。その時々で反応も役者さんのノリも違うのだなーということを改めて実感。前の方で見れたときは後ろを向きながら浅野さんにツボにびっしびし入っていて顔をゆがめていたユースケを目撃。・・・確かに・・・大変だと思う(笑)。常盤さんはテレビとかで見る印象と変わらずかわいくてしっかりと夫を裏から支えなくてはと思う反面、舞台に立つと音二郎よりも華があって自分も実は舞台に立ちたいという気持ちを所々表に出てしまうところがチャーミングでした。
堀内さんの津軽弁が見事だった!なんとなく意味が伝わるのもすごい。あとは期待していた今井さんが期待通りでやっぱり良いですねー。一番楽しかったのは劇中劇で舞台に立ちたいという閣下の希望をかなえるべく、二人アントーニオ(今井さんと小林さん)。
あの中でやり遂げた(まだ書いている時は千秋楽中ですが)ユースケと常盤さんは大変だったろうなぁ。としみじみ思ったりして。初日から色々ありましたからねー・・・。
そのうち、WOWOWで見られるかなーと思うので楽しみです。
また2年後くらいに舞台に立つユースケが見られるかな。今回も楽しかったと思っててほしいです。またカーテンコールでウィンクに投げキッスするユースケが見たいな。

番外編の感想。
あとこけら落としということで劇場にもスポットをあてていたところもあって、舞台装置をまわしたりだとか、BOX席に座った方はお芝居に参加できたり、とか。
ユースケの歌舞伎的メイクも近くで見て「うはーこんなメイクだったんだ!」っていうのもわかりましたしね、劇場自体は前でも後ろでもわりと見やすいかなーと思います。
建物は狭いのでロビーがせめて広かったら素敵なのになーと思いました。一度外に出なくてはいけませんが、レム日比谷ホテルのトイレに行くと空いててスムーズでしたよ。若干、チケット代が高めであるのが痛いところですかね。